Interview

堀田 真代氏

大塚:堀田真代(Mayo’s イスラエルレポート)さんにお話をお伺いします。よろしくお願いいたします。
大塚:現在、テルアビブ在住ですね。何がきっかけで移住されたのでしょうか?どんなことをして過ごされているのでしょう?
堀田:ちょうど1年前にイスラエルに引っ越しました。理由は単純で、夫がイスラエル人だからです。とはいえ、結婚して3年間、東京に住んでいたんですが、私なりに東京ではやりきった感があったので、夫婦2人にとって次なる挑戦ができる場として、Tel Avivを選びました。夫も10年ほどずっと海外生活で、イスラエルで社会人をしたことがなかったのです。
人口800万人超の国ですが、世界を牽引する教育レベルの高さ、技術の生産性、国際的な文化に惚れこみました。また、私のモットーは“ユニークでいること”で、アジア人が少ないここは、いるだけでユニークなポジショニングが得られるお得なところです。
今は、日本とイスラエルの架け橋になるために、日イの会社の事業提携を仕掛けたり、投資の橋渡しをしています。またオリンピックに向けて、キモノプロジェクト(http://piow.chips.jp/piow/)のイスラエルを担当し 、イスラエルを象徴する着物作りも着手したところです。


大塚:日本に住んでいるとテルアビブは遠くて良く分からないのですが…移住前後でテルアビブへの印象やご自身の気持ちの変化はありますか?
堀田:正直、夫に出会うまで、イスラエルを地図で示せないくらい知識がありませんでした。知らないなりに中東の危険な国というイメージを勝手に持っていました。来てみたら、地中海に面したとっても綺麗な国で、人々も陽気でリベラルな人が多く、私にぴったりの国でした。
イスラエルを訪問する日本人の方をよくご案内するのですが、皆さん安全、きれい、食事が美味しい、住みたい、女性が綺麗といったコメントを残されてお帰りになります。
この国はシオニスト運動や第二次世界大戦のホロコーストの生存者が移民や難民というかたちで移り住み 、1948年に建国された非常に新しい国です。その後も中東戦争やソ連崩壊の影響等で、どんどんユダヤ人が移住し、それぞれの母国語や文化を守りながらみんな頑張って生きているごちゃ混ぜの国なんです。なので、“こうあるべき”という概念がなく、それぞれの生き方を受け入れる、日本とは真逆の国です。空気読むという文化もないため、人々の衝突も起きますが…ただ、みんなさっぱりしていて、大げんかの後に、また親友に戻ると。私も言いたいこと言って根に持たないタイプなので、すごく合っていると思います。

大塚:イスラエル行ってみたくなりました。では改めて、ここまでのキャリアパスを教えて頂けますか?
堀田:2004年に当時3000人ほどのソフトバンクに入社し、2016年まで12年間勤務していました。経営企画や投資事業を担当し、特にアジアの投資先を担当することが多かったです。アリババも長く担当しており、日本でのJVの設立にも関わりました。

大塚:どうして当時のソフトバンクを選ばれたのでしょう?
堀田:大学時代は米国で過ごし、サンフランシスコで行われたキャリアフォーラムで、ソフトバンクに出会いました。その当時、同社のことはほとんど知らず、ただ本社採用であり、何か面白いことができそうである魅力にかけて入社しました。
他にももっと有名な会社や給与が高い会社もありましたが、私にとって何か牽引できそうなポジションであることが重要でした。
とはいえ、大学時代、社会のことは何も知らず、そもそも日本の会社で働くことさえよくイメージできませんでしたが。ちなみに両親は農家なので、サラリーマンとはかけ離れた環境で育ちました。

大塚:就活で努力したことがあれば教えてください。
堀田:今振り返ると特にないのですが、小さい時から、いろんな人と話すことが好きでずっとそうしてきました。

大塚:では、なぜアメリカの大学に行こうと思ったのでしょう?
堀田:高校3年生の夏に交換留学生として初めて渡米しました。1年間の高校留学の後、コミュニティカレッジを経て、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の経済学部を卒業しました。
岐阜の田舎で育ち、自分の可能性が限られたことにフラストレーションを感じた16歳の私が、必死で挑戦できるものを探し、まだインターネットがなかった当時、地元の図書館に留学の本を探しに行きました。そこで出会ったのが高校留学の手引きでした。親を説得するのに時間はかかりましたが、私の生き方を認めてくれ、経済的にもサポートしてくれた両親にとても感謝しています。


大塚:学生時代の時、頑張っていたこと熱中していたことなどがあれば教えてください。
堀田:人と話すことです。英語のバリアもあり、すごくフラストレーションが溜まる経験でしたが、彼氏をつくったり、友達をつくったり、レストランで人に話しかけたり。教科書から得られない情報を得ることが楽しみでした。水泳やスノーボートもよく仲間としていました。

大塚:就職活動する学生へ一言お願いします。
堀田:目的を持って生きていることが大切です。また人はネガティブな人よりもポジティブな人に魅力を感じるものです。
自分のアピールポイントを抽象的ではなく、経験や価値観から導き出し、端的に言える練習をすると良いですね。その場合、少しくらい背伸びをしたものの方がいいです。言い続けているうちに必ず実力が伴い始めるので。

大塚:転職・起業の際は、どのようなことを心がけましたか?
堀田:今のポジションはなりたい自分に合っているか、十分な挑戦ができる場所かを考えます。もしそうでない場合、自分の選択肢が何で、どの道を選ぶことが3年後の自分をハッピーにできるかを考えます。3年以上先を考えても、今の時代、技術や仕組みがどんどん変わっていっているので、意味がないと個人的に考えています。
また、去る組織に自分が築き上げたものが継続する仕組みがあるかを確認しました。
とは言え、私が物事を決めるときはそれほどロジカルではなく、これまでの経験からくる直感とタイミングが大きいですが(笑)
もし自分が去ることで、残るべきものが残らないのであれば、それまでの努力が無駄になるので、まず仕組み作りをします。ただし、注意すべきことは、自分が築き上げたもの全てが継続する必要はないということです。新しい人が担当し、別の良いものを作る可能性は大いにあるので、執着するのではなく、ロジカルな判断をします。
とは言え、私が物事を決めるときはそれほどロジカルではなく、直感やタイミングが大きいですが。笑

大塚:転職・起業に不安はありませんでしたか?
堀田:ありますが、手放すものがあれば、新しく迎えるものがあると今まさに実感しています。

大塚:転職・起業に向けて何かやっていたことがあれば教えてください。
堀田:私の場合、東京での仕事を辞めて海外に移住したので、一からネットワーク作りをしているところです。その中で一番重要だと考えているのが、どれだけ自分を魅力的に売り込むことができるかです。今、挑戦しているところです。

大塚:実際に起業して、いかがでしょうか?
堀田:マンネリ化した環境から得られるものは少ないと思います。成長カーブは最初の角度が大きく、だんだん小さくなります。

大塚:ご自身では、どのような人と一緒に働きたいと思いますか?
堀田:責任を持ってやり切る人。特に期待値以上のアウトプットが常に出せる人。


大塚:これまで楽しかったことは何でしょうか。
堀田:世界のいろんなところに行って、ホームステイすること。米国、カナダ、モンゴル、ナイジェリア、グアテマラ、韓国、中国、マレーシア、オーストラリア、ヨルダン、イスラエル。他にも忘れているとことがあるかも。

大塚:すごいですね!それも詳しくお聞きしたいですが…また次回!では、これまで大変だったことは何でしょうか?
堀田:話すのはそれなりにうまくても、自分の実力が伴っておらず、どこから始めて良いか分からず、つまずくことです。たまに起きます。今もそんな感じです(苦笑)。

大塚:真代さんは前向きで明るいイメージです。仕事などモチベーションを保つためにご自身で工夫されていることがあれば教えてください。
堀田:ネガティブな人(できない理由を並べる 人、私を否定するようなタイプの人)とはなるべく関わらないようにしています。もちろんそういう人から学ぶこともあるとは思いますが、人生の時間は限られているので、なるべくそういう人からは距離を置き、自分が活躍できる場を見つけ、そこにたどり着く努力をしています。

大塚:公私共にいろいろな方々とコミュニケーションを取っていると思います。コミュニケーションで心がけていることがありましたら教えてください。
堀田:シンプルに3つです。その人に合わせた会話、その人に有益な情報の提供、適切な質問。

大塚:では人に伝える時に心がけていることは、どのようなことでしょう。
堀田:なぜ自分がその意見やリクエストをしているのか背景を伝えて相手の理解を促すようにしています。

大塚:ご家族は仕事をすることに協力的ですか?
堀田:とても協力的です。っというより稼ぎも立場も対等が当たり前の夫です。夫の両親も非常にサポーティブで、私が私らしく生きていることを応援してくれています。

大塚:ロールモデルがいたら教えてください。
堀田:特定の人がいるわけではないのですが、祖母、祖父、母、父、夫、孫正義などなど、これまで関わって素敵な人たちを部分的にくっつけたのが私のロールモデルです。

大塚:ご自身を構成するアイデンティティの要素は何でしょうか?
堀田:“郷に入れば郷に従え”の精神を若くして身につけたことですかね。

大塚:幸せなのはどんな時ですか?
堀田:何年も旅が多い生活をしているので、今はTel Avivの家(アパート)にいる時間が大好きです。徒歩5分のところにビーチがあり、そこでサンセット見るのが幸せな時間です。

大塚:素敵ですね!ますます行ってみたいです。
それでは今後のビジョンを教えてください。
堀田:難しいですね。海外に住んでいて日本がより好きになりました。そして日本の魅力をより感じるようになりました。今は将来的にも母国“日本”が誇らしい場所であり続けるようなことを海外との融合で生み出したいです。短期的には、イスラエルと日本のビジネスの融合です。

大塚:最後に一言お願いします。
堀田:ブログをはじめました。是非ご覧頂けると嬉しいです。
Mayo’s イスラエルレポート

大塚:貴重なお話ありがとうございます。


堀田真代(Mayo HOTTA)
岐阜県海津市出身
2004年カリフォルニア大学サンタバーバラ校卒
2004-2016 年ソフトバンクグループ株式会社
2017年イスラエルのテルアビブに移住

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