Interview

小林 詩織氏

大塚:小林 詩織さんにお話を伺いします。

大塚:現在の職種、業界を教えてください。
小林:世界最新の栄養療法、機能性医療を扱う専門商社でミドルマネジメントとして働く傍ら、アドラー心理学勇気づけトレーナーをしております。

大塚:ここまでのキャリアパスを教えてください。
小林:大学卒業後、住宅メーカーに就職しました。特に仕事に興味がなかったのですが、上司からの「経理は一生つぶしがきく」という強い勧めで、部門財務管理を学びます。入社5年目でなんとなく退職してボストンへ短期遊学しました。帰国後は、ミーハー気分で憧れの三菱商事に派遣社員として勤務しました。担当は海外会計部門にて複数の海外事務所経理です。仕事をしていたら商社の業務が楽しくなり、金属グループにて数十億単位を扱う事業プロジェクトの経理を任されることになります。その後、三菱商事子会社の不動産投資顧問会社に引き抜かれ、管理部門マネージャーになりました。結婚、出産、復帰後は遠距離通勤と子育てのバランスに悩みました。そして悩んだ末、在宅勤務が可能で、ワークライフバランスがとれる会社に転職しました。初めての子育て、二世帯住宅で暮らす嫁姑問題、いままで自由だった自分の時間が取れないイライラで… たどりついたアドラー心理学にはまりました。自分と同じような悩みを抱えるお母さんをひとりでも助けたいと思い、不定期で心理学講座を開催しています。

大塚:大学生の時、就職活動でこうだったらもっとよかったと思うことがあれば教えてください。
小林:正直、やりたいことが全くなかったので、結婚するまでの腰掛け気分での就職活動でした。就職先も縁故入社でした(笑)。やりたいことが明確で、この企業に行きたい!この職業になりたい!と言える友達がうらやましかったです。就職活動で「これ」と書ける打ち込んだものがなかったので、人に自慢できるほど何かに打ち込んでおけばよかったと思っています。
企業で働く自分がイメージできないままだったので、いろんな人の話を聞いて、自分なりに気分を盛り上げていきました(汗)。

大塚:転職の際は、どのようなことを心がけましたか?
小林:年収、時間、仕事内容など優先順位の確認。今よりもワクワクするかどうか。

大塚:転職に不安はありませんでしたか?
小林:やりたいことの方が楽しみすぎて不安はありませんでした。転職することを告げたとき上司に「転職は99%の期待と1%の狂気」と言われたのが印象的でした。また、「実現してしまったら、わがままではない。できないことを言い続けるのがわがまま」も、不安を打ち消す言葉でした。

大塚:転職に向けて何かやっていたことがあれば教えてください。
小林:転職した人、生涯雇用の人、両方の話を聞きまくっていました。メリットデメリットも書き出しました。不安が期待を上回った時に決断しました。

大塚:ご自身では、どのような人と一緒に働きたいと思いますか?
小林:パズルのピースのように、お互いにないものを補いながら、楽しく、心ときめくことをしていきたいです。夫婦関係も同じです。

大塚:就職活動する学生へ一言お願いします。
小林:やりたいことがなくても、迷ってもいい。いっぱい迷って、迷って寄り道しても、それだけ経験が増えて、楽しみも増えていきます。また、女性は選択肢がいっぱいあるのは生まれながらの特権です。就職だけにとらわれず、あなたの人生を楽しんで下さい。自分で世界は思ったように、願っただけ自由に作れます。

大塚:それでは話題を変えまして…アドラー心理学について伺っていきます。出会ったきっかけは何でしょうか?
小林:「褒めるより伸びる勇気づけ子育て」のキャッチフレーズに惹かれて、褒めないってどういうこと?勇気づけって何?と思ったのがきっかけです。学ぶにつれ、子育てだけでなく感情のコントロールや、今の性格の作られ方、自己肯定感、幸せの定義など、自分を見つめ直すきっかけになり、どんどんはまりました。

大塚:アドラー心理学を学ぶ前後で変化はありますか?
小林:はい、大きくあります。まず、子育てへの不安がなくなりました。ほぼゼロです。実は子供嫌いだったのに、今は大好きです。また、自信が持てずネガティブな自分が嫌いだったのですが、自分を見つめ直したことで、自分を好きになり、生きるのが楽しくなりました。

大塚:ご自身で講座を開いていますね。どんなきっかけで始めたのでしょうか?
小林:小さい頃から結婚くらいしか夢がなかったのですが、どこかでずっと女性として輝きたいと思っていました。それが何か見つからず、習い事ジプシーをしていました。そんな中、
アドラー心理学で、自分の長年かかえてきた「生きづらさ」の悩みが解決され、その衝撃を伝えたい!と強く思ったのがきっかけです。
始めてからは…友達でも知り合いでもない、初めて会う受講生さんから感謝の言葉や、人格を褒めていただいたときは、本当に始めてよかったなと思いました。自分の中で華が咲いた瞬間でした。

大塚:楽しかったことは何でしょうか?
小林:ずっと親の敷いたレールに乗って生きてきたので、それはそれで楽でした。ただ何か物足りなかったです。縁故で入った会社を辞めて留学しようと思ったのは、ほぼ初めての自己決断でした。転職後の道や、やりたいことを親にプレゼンして、やっと承諾を得ての退職でした。自分で決めた遊学先、自分で決めた就職先、新しい人間関係で、どんどん楽しくなっていきました。

大塚:逆に大変だったことは何でしょうか?
小林:大学卒業後、3年くらいして寿退職&専業主婦!になるものだと思っていたので、予想に反して結婚相手が見つからなかったのが大変でした(笑)。その分、こちらも予想に反して自分がキャリアアップしていき、理想も高くなるばかり(汗)。理想と現実の心のバランスを図るのに大変でしたが、無事に36歳で理想の相手との結婚、37歳で出産できたので、今となれば良い思い出です。

大塚:公私共にいろいろな方々とコミュニケーションを取っていると思います。コミュニケーションで心がけていることを教えてください。
小林:元々コミュニケーションが苦手で、言いたいことをストレートに言って敵を作ってしまうタイプでした。アドラー心理学を学び、今では一旦相手の意見を取り入れて、共感してから発言するようになったら、コミュニケーションがとてもスムーズになりました。

大塚:人に伝える時に心がけていることを教えてください。
小林:「伝える」というと、知っていることを知らない人に教える”上下関係“のイメージになりがちなので、一緒に考えていく”横の関係”の構築を心がけています。子育ても、上からのしつけではなく、横の関係を意識しています。

大塚:子育てしながら働くのは、どうですか?
小林:専業主婦になるとばかり思っていたので、今働いているのが不思議で仕方ありませんが、楽しいです。アドラー心理学は、自立の子育てを推奨しているので、あまり子育てに手を掛けていないのもあるかも知れません。「仕事は自分を好きになるプロセス」として楽しんでいます。

大塚:ロールモデルがいたら教えてください。
小林:新入社員の頃「財務諸表の読みこなしと活用術」の筆者、渋谷真帆さんの講演会に行ったときに、女性として何か輝きたい!なにか!とずっと騒いでいて、やっとみつけたこの仕事!とおっしゃっていたのがずっと残っており、女性として華を咲かせることをずっとイメージしています。

大塚:ご自身を構成するアイデンティティの要素は何でしょうか?
小林:いままで歩んできたでこぼこ道全て。

大塚:幸せなのはどんな時ですか?
小林:死んでなければいつも幸せです(笑)その中でも特に幸せを感じるのは、飲んでいる時、大好きな仲間に囲まれているとき、娘と一緒に寝落ちする瞬間。
あと、趣味でサンバダンサーをやっているので、サンバパレードを商店街で踊っているときです。

大塚:今後のビジョンを教えてください。
小林:「世界平和は家庭の中から生まれる」をモットーに、悩めるママ向け講座を広げていきたいです。子育て中のストレスを発散させるサンバワークショップを開催したり、講演会・研修にも挑戦したり、婚活に悩む女性向けに講座も開いていきたいです。来年にはカウンセラーの資格も取り、さらに悩める人の手助けをしていきたいと思っています。

大塚:貴重なお話ありがとうございます。

小林詩織
兵庫県出身。清泉女子大学英文科卒。ミサワホーム株式会社に入社。退職後、派遣社員として三菱商事を経て,三菱商事子会社ダイヤモンド・リアリティ・マネジメント株式会社に正社員採用される。結婚、出産後は株式会社デトックスに転職。現在、同社管理部長兼アドラー心理学トレーナーとして悩めるママ向けに勇気づけ講座開講中。一児の母。

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